なみだと砂と星と真ん中

☆なみだ

なみだをながしました

あなたのためです

 

なみだをふきました

わたしのためです

 

 

☆砂

私は砂粒でできていて

だからよく

取りこぼしもあるのだけれど

 

乾いていく体から

砂粒が滑って行く

一粒を数えては

月にかざして 

 

私の周りも砂粒で成っていて

だからすぐ

壊れることもあるのだけれど

 

履き潰した靴の底から

砂粒が取れていく

幾粒を掬っては

砂漠に落として

 

☆星

瞳に浮かべた夜色

薄く潤んだまんまる

そっとそっと瞼を閉じて

浮かべるのは星座

ぽつりぽつり彷徨して

辿り付くのは宇宙

ぶいぶい言わせて

手を振るのは銀河

月に瞼を開けた時

ぴかり、

軌跡を見つめるよ

 

☆真ん中

私がいるからここが世界の真ん中で(だったらこの木はハードコアだ)

千切れかけてるあそこの雲がてっぺんで(修理中かもしれない。だったら空は糊だ)

端っこは限りがない(無い可能性はある)

 

 

 

世界をひっつけてるものだから